在日ベトナム人協会、チャン・ゴック・フック会長の挨拶

 
    日本で生活をし、仕事や勉学に励んでいる全てのベトナム人のみなさんにご挨拶を申し上げます。私は2017年から2020年の三年間を任期とし、『在日ベトナム人協会』の会長を務めることとなりました、チャン・ゴック・フックと申します。
 
    我々『在日ベトナム人協会』は、日本・ベトナム両国の政府から公認を受けた組織です。本協会の前身は戦時中に発足された『在日ベトナム学生総会』という組織であります。
 
  終戦後、国が一つに統一され、本協会は一時その活動を落ち着けることとなりました。最近では西沙諸島や南沙諸島における中国の領有権を主張する諸々の行為に対して抗議するためのデモを実施したり、在日ベトナム大使館と共にベトナムの旧正月を祝うイベントの開催や、毎年行われるベトナムフェスティバルに参加するなど、その活動の幅を狭めるに至っておりました。
 
 しかしながら近年、日本に住むベトナム人の数は急激に増加しています。ベトナム大使館によると、現在在日ベトナム人の数は約25万人にのぼり、日本・ベトナム間の経済面での協力関係が日増しに発展していく昨今、その数は更に増加すると予想されています。
 
    日本政府からの奨学金を受けている留学生の他に、高等教育を受けた人たちや自分のビジネスを営む人たち、あるいは大企業・中小企業で働く人たち、そして近年では技能実習生や看護師、日本語学校の留学生等、たくさんのベトナム人が日本を訪れています。
 
  このように日本を訪れるベトナム人の数が急激に増える一方で、在日ベトナム人のもつ日本に関する情報、また日本社会、文化そして法律に対する知識が不足していることが原因により、生活が困難な状況に陥ることや、時に犯罪を犯すことにも繋がっています。
 
    現在日本には、同じ趣味や職業であったり、生活スタイルを持つ人々のニーズに応えるために設立された会やグループが多数あります。『在日ベトナム仏教信者協会』や『在日ベトナム青年学生会(VYSA)』などの他、インターネット上では『Sugoi』や『Isenpai』などのグループサイトが挙げられます。しかしながら、在日ベトナム人にとって解決すべき問題は未だ多く残されているのが現状です。
 
    そのような背景において、我々『在日ベトナム人協会』は、日本に住む全てのベトナム人が抱える緊急を要するようなニーズに対し、必要な時に助けを差し伸べられるような、組織の急進的な変化の必要性を強く感じました。そのために、我々は協会の法人化を決定し、日本に拠点を置くベトナム人の会、及びグループ全てと連携していきたいと考えています。
 
    また我々は、ベトナム人だけでなく、ベトナムを愛する全ての日本人や外国人と共に組織を作っていきます。その中でベトナムの文化や人々を紹介していくことで、様々な分野における日本とベトナムの「架け橋」としての役割を果たしていきたいと思っています。
 
    そのためには、これからもすべての活動において、ベトナムの全ての個人および団体、ならびに日本からの協力と支援を仰ぐ所存です。
 
    この場をお借りして、皆さんに感謝申し上げます。
 
翻訳者: 寺田雄介